誰が見張りを見張るのか

ダラダラと今回も映画について書こうかなぁ…そう言えば、宇多丸のムービーウォッチメンはウォッチメンから取られたんだろうか。

天国と地獄の話など。

個人的には羅生門がかなり好きで、権威ある賞とか関係なくカメラワークの斬新さとか、話の筋立てが好き。藪の中も羅生門もこの映画のせいで読んだようなもん。ちゃんとしたオチを求める映画では無い所が好きで、更に言うと他者との意見交換が活発になる映画だしね。

そんな関係ない話だが、七人の侍に次ぐとまで言われる「天国と地獄」を4kで見てきた。野良犬と違いそこまでしつこく無く対比法なんかは出てこない。しかし今では撮影不可能な映画で傑作中の傑作。

しかしまぁー！山崎努がカッコいい。演技も上手いし、サングラスでドヤ街にいるシーンは震える程イケてる。一瞬は俺の中のライアン・ゴズリングと並んだよ。

いろいろと評論を聞いたので、奥行きは分かってたがそれにしたって凄いわ。

パートカラー(劇中一部のみカラー)の表現については、煙だけと言う絶妙な配色は完成してる。 パートカラーをパクった超名作シンドラーのリストでも出てるし、こちらも評価が高い。

あれ本当に色が重要なシーンでのみ、本当に時間だけ見ると中途半端な所で出るんだけどガーンっと頭に衝撃が走るのは何でだろうなぁ。しかし素晴らしい。

しかし原作を読んでないものの、見事すぎる換骨奪胎。此処まで素晴らしい脚本に仕上げるってぇのは、どうやって作業してたのか気になって仕方がない。

個人的にはパートモノクロの名作、「ルパン三世 グリーンvsレッド」も最高だと思う。ぐわーもう一度見たくなってきた。

大学時代に暇で映画のルパンは全部観たからな！その中でも1番好きなルパンがコレ。

そう言えば、手放しで褒めてたベイビードライバーもパートカラーっちゃあパートカラーを使用している。むしろ逆かな？  

ハリウッドがなかなかに混迷を極めてるけど、業界が自浄されるのであればドンドンやるべき。誰かが必要以上の精神的苦痛を受けてまで作った作品に価値はない。ましてや見る時に誰かがトラウマ作ったとなると楽しくない。こっちは楽しんで観たいんだよ！なんかモヤモヤするでしょ。

例えユージュアルサスペクツほどの大傑作でも、抹消とまでは言わないが公的なモノとかには乗せて欲しくない。そりゃあ体力だったり精神的に大変な撮影があるのはわかる…わかるが…人間を潰してまで作る必要性はない。

2度と映画界に顔を出すなと思うなぁ…